※初めての方はトリップする前に「れんねメモとは」をご覧ください。
- 【自分が相手にどう思われているか】
- 相手にどう思われているか気になってしまう
- 何故、相手にどう思われているのかが気になってしまうのか、その原因
- 相手と自分を切り離す
- 相手に誰を投影してしまっているのかを感じてみる
- 自分の中の不安要素を浄化する
- 自分の正直な気持ちを伝える
相手にどう思われているか気になってしまう
「自分が相手にどう思われているか」
これを気にする人は沢山いる。
これを必要以上に気にしてしまうために、失敗する人もいる。
好きな人なのに「もし私の事なんとも思ってなかったら‥」と考えてしまい、そんな惨めな自分になりたくないと、ワザワザ嫌われるような冷たい態度をとってしまい、本当に相手に嫌われてしまった‥なんて話もよく聞かされる。
ワークの中でもこの話に引っかかる人が沢山いるので、今回ここでもあらためて記事として書きたいと思う。
なんで好きなのに嫌いなフリをするのか。
ドラマでもそんなシーンはよくある
恋するヒロインに友人が余計な声掛け「もしかして彼の事、好きなのぉ?」
真っ赤になりながらヒロイン「そ、そ、そんな事あるワケないじゃない!誰があんなイイ加減で無神経なやつ、一緒にいるだけでムカムカする!」
そして最終回、「オレ来週からアメリカに行くんだ。叶えたい夢があるんだ。」と主人公。
ヒロイン真っ青になりながら「そ、それは良かったじゃない!ア、アナタがいなくなったらせいせいするわ。」と声を震わせる。
主人公「何言ってんだ、お前も来るんだよ。この夢はお前もいなきゃダメなんだ。一緒にアメリカに来てくれ。」
「え・・?」泣き出すヒロインを抱きしめる主人公。
テーマソングが流れだしハッピーエンド。
ドラマなら全11話で、こんな風に終わる所だ。
しかし現実では残念ながら、なかなかそんなドラマのようにはいかない。
好きなのに嫌いなフリをしたら、本当に嫌われてると相手に思われてしまい、去られてしまうのがオチだ。
どーもお互い気があるのは分かっているのに結局うまくいかなかったと言う話もよくある。互いに相手を牽制し合って失敗する。
これらは、お互いに「相手にどう思われているか」と言う事に必要以上に意識が囚われている結果なのだ。
「嫌われたくない」「嫌われるのが怖い」だから先にこちらから相手を嫌ってしまう、嫌いなフリをする。
そうやって結果的に縁が切れてしまう。
仮に相手は薄々、本当は好きなんじゃないかと気付いていたとしても、嫌な態度や気のない態度をされると、相手は離れていくしか出来なくなる。
何故なら、この現実社会においては、嫌がられていると感じる行動をされているのにも関わらず追いかけたら、ただのストーカー行為と同じになってしまうからだ。
だから嫌われてるんじゃないかと思える行動をとられると、本当に嫌われている事も想定して行動するしか出来なくなる。
そう、現実では嫌いなフリ、気のないフリは、縁が切れる最短コースに繋がりやすい。
では、どうすればよいのか。
何故、相手にどう思われているのかが気になってしまうのか、その原因
「嫌われたくない」「嫌われるのが怖い」だから先にこちらから相手を嫌ってしまう、嫌いなフリをする。
何故そうなるのかを、まず考えなければならない。
ここで出てくるのは、やはり毎度の話になってしまうが、親との関係性の話に繋がる。
相手にどう思われているのか気になってしまうのは、小さい頃の親の反応を伺ってしまう自分の気持ちからも来ていると言える。
つまり「嫌われたくない」「嫌われるのが怖い」と感じているのは、本当は相手に対してではなく、自分の親に対しての気持ちなのだ。
以下にその原因例をいくつかあげてみる。
1.自分に対する評価が気になる。常に高い評価をされていないと不安 。
例えば気になる人に対して、自分のイイ部分だけを見せようとして必死になってしまう。自分の惨めな部分、弱い部分は決して見せられない。もしそんな部分を見せてしまったら嫌われてしまうんじゃないかと必要以上に不安になる。
こういった場合。小さい頃、親がとてもあなたの成績や出来栄えを期待していたり、また誰かと比べていたりしていなかっただろうか。
親の評価がとても気になってしまう子供時代を過ごした場合にこの傾向が強くなる。
あなたは親に褒めてもらおうと必死になる。学校のテスト答案用紙を親に見せる時、どんな気持ちだったか。親に見せるのが怖くて、イイ点を取れた時だけ親に見せていたなんて経験があったとしたら‥。今現在も気になる人に対して、イイ部分だけを見せようと必死になってしまっていないか、少し客観的に考えてみて欲しい。
2.怒られるのが怖い。間違える、失敗するのが怖い。
人と会話をする時、常に相手の機嫌を伺いながら話してしまう。何かすぐ怒られてしまいそうでビクビクしてしまう。
これも、そのまま幼少期に当てはまる。つまり親によく怒られたり、厳しく育てられた場合だ。
間違えるとすごく怒られたとか、叩かれたとか。 だから間違えないように一生懸命やってしまうのだが、どれだけ一生懸命やっても間違ってるんじゃないかと不安になってしまう。 自信が持てなくなる。
3.常に相手と話していないと不安。一人になると寂しくなる。
電話をするとついつい長話になる。友達と一緒に呑みに行くと帰りたくなくなる。一人になるのが怖くて、浮気をしてしまう。
小さい頃、親がそばにいなくて寂しい思いをした事がないか、思い出してみて欲しい。 急に親がいなくなって怖い思いをしたとか、一人で留守番する事が多く怖かった。親がいつも喧嘩していた。邪魔者扱いされたなど。
4.自分から行動が出来ない。自分のやる事に自信が持てない。
行動したいのに行動できず先延ばしにしてしまう。否定されるのが怖い。同時に誰かがやろうとしている事を、すぐ否定したくなる。だからと言って自分の考えを主張する事も出来ない。どうするのが良いか明確な答えがなかなか出す事が出来ない。
小さい頃、自分で何かしようとすると親に否定されたとか、自分で何かやる前に親がやってくれていたとか。そんな経験はないだろうか。
本当は自分でやりたい事があるのに、親に違うと言われてやり通せなかった。親に従うしかなかったなど。
つまり今の自分が行動できないのは、親の了解を得ないとやってはいけないと潜在的に思い込んでしまっているためだ。 親がOKサインを出してくれることを大人になっても無意識に待ってしまっていると言う事だ。
相手から何とかしてもらえるんじゃないかと期待してしまうのも、小さい頃、親が何とかしてくれていたから。 しかし大人になった今、他人である相手が何とかしてくれるわけもなく、そのままで待ち続ける事になりやすい。
5.異性とのコミュニケーションが苦手。
友達としては大丈夫だけど、異性として意識すると行動できなくなる。 皆で遊ぶ事は出来ても、異性と二人きりになると必要以上に緊張してしまって失敗するパターン。
異性親と接する時間が少なかったり、異性親との関係に虐待などのトラブルがあった場合も、大人になってから異性との関わりの中で様々な抵抗感として出てくる事がある。
どう行動すればわからない時と言うのは、異性親に対してどう接すればいいかわからない状態。 相手に異性親を投影してしまって、行動しにくくなる状態だ。
他にもさまざまなケースがあるが、人それぞれなので、なかなか大まかに分別していく事は難しい。
上記も必ずしもそうとは限らず、人の数だけ原因も違うと考え、あくまで一例として、参考として認識して欲しい。
では、こういったケースに当てはまってしまう場合、どうすればよいのか。
本格的に根本的に何とかしようと思ったら、カウンセリングなどに通ってしっかり小さい頃の未浄化の思いを吐き出していく必要もあるのだが、 ここでは一時的にでも自分の行動パターンを変えられるような対処法として、その方法を書いてみる。
相手と自分を切り離す
まず、多くの人は苦しくなった時、相手が変化してくれる事、相手が行動してくれる事、状況が変化してくれる事を、望んでしまう癖がある。
つまり友人や恋人と喧嘩してしまった時、「自分は正しい」と「間違っているのは相手」だと考える。
相手が変わる事、相手が謝る事、相手が告白してくれる事を期待する。
例えば、もしこの世に存在する生命が自分一人だったとしたら、果たしてそこに「正しい」と「間違い」は生じるだろうか。 単純に、自分が納得できるものが正しく、納得できなものが間違いになるだろう。一人ならそれでもいいだろう。
しかしこの人間社会は70億もの人間がいる。70億人分の「正しい」と「間違い」がある。
だからそこに多くの人が納得できる「常識的な価値観」が生まれ社会が成り立つ。 それに従えないものは少数であれば罰せられ、多数が「正しい」と考える価値観に従わせる。
国レベルの価値観になると簡単にはおさまらない。「納得できる価値観」に差が生じる国同士で、お互いに相手の国の価値観を自分の国の価値観に従わせようと考えるがために戦争が起こる。
ちょっと話が飛躍してきたので、話を戻そう。
つまり人それぞれで「正しい」と「間違い」に差が生じるのは、本来当たり前の事なのだ。
それをワザワザ無理して「すり合わせ」ようとする所に苦しみが生じやすいのだ。
いや、もちろん多くの人の心が一つにまとまったら、それはそれで素晴らしいことだと思う。
だが現実は、我々人間の精神性はまだまだとてもそこまで大人ではない。
だったら、まずは無理して心をすり合わせようとする前に、相手の価値観を認める事から始めた方がいいだろうと言いたいのだ。
それは自分の価値観を相手に合わせる事でもない。
互いに自分の考え、相手の考えを、そういう考えもあるんだなと認め合うと言う事だ。
最初に書いた「自分が相手にどう思われているか」と考えてしまうのも、この心のすり合わせを無理にしようとしてる事と同じだ。
自分ではなく相手の価値観をワザワザ自分の価値観に従わせたいと考えるから、相手がどう思っているのか気になる。相手の価値観が気になるのだ。
そして嫌われたくない、相手に好きになってもらいたいと、相手の価値観を自分の価値観に合わせてもらう事を望む。
しかし人の価値観と言うのは、そう簡単に変わるものではないから、そこで苦しくなるのだ。
自分と相手は、それぞれが違う環境で生まれ、違う人生で成り立って存在している。 それをワザワザすり合わせる必要は何もないのだ。
まずそうやって、自分と相手の価値観と言うものを切り離して認識する事が大切になる。
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相手に誰を投影してしまっているのかを感じてみる
次に自分の価値観と言うものについて、それが本当に自分が感じている、望んでいる価値観なのか、客観的に感じてみる必要がある。
ここで、ちょっと視点を変えよう。
初めて会う人に対する感情の動き方、いわゆる第一印象と言うものは、相手の発するエネルギー的なものから何かを察知して印象を決定づける事も、もちろんあるのだが、実際には自分の中にある情報を無意識に相手に投影して、この人はこういう人なんじゃないかなと相手を判断してしまう事の方が多い。
その印象の付け方には以下のような三つのパターンがある。
一つは、自分の過去の記憶において、相手のイメージに近いものが繋がる事で生じる感情だ。
例えば、自分の父親が背が高くて怖い人だったら、背の高い人をみただけで、この人は怖い人かもしれないと第一印象で判断してしまう。
そうやって過去の誰かを相手に投影してしまうケースだ。
もう一つは、自分自身を相手に投影してしまうパターン。
特に自分の中の認めたくない要素を相手の中に感じた時に嫌悪感が湧いてくるなどの形で感情が動く。
例えば、偉そうな人をみて気になってしまう時、「アイツ、エラそうだな」と、見ていてムカムカすると言う時。
自分の過去を思い返すと必ずと言ってイイほど、自分自身も過去において誰かに対して「エラそうだ」と思わせるような態度をとっていたりするものだ。
それを無意識に認めたくないがために、過去の自分と似た人をみると「嫌だな」と感情が動いてしまうのだ。
最後に、あえて付け加えるなら前世で縁のある人と出会った時に感情が動いてしまうパターンだ。
魂レベルで沈んでいる記憶が相手と出会う事で浮き上がってくる。その変化に驚いて自分の感情が動く。懐かしい感じだとか。激しい感じだとか。暖かい感じなど。
ただこれも相手を正しく見ているのではなく、あくまで自分の中の前世での印象だと言う部分に注意が必要だ。
実際にはこれら3つのケースが混ざり合って第一印象と言うものが決まってくる事がほとんどだ。
ここで、最初の「自分が相手にどう思われているか」と言う話に戻る。
相手にどう思われてるかを考える時に、浮かびやすい考えと言うのは上記のように「自分の中の過去の情報」によって作られる事が多いのだ。
相手に「嫌われてるかもしれない」とつい考えてしまう人は、自分自身が誰かに対して嫌悪感を抱きやすい人だと言える。
相手に「怒られるかもしれない」と考える人は、自分自身が誰かに対して怒ってしまいやすい人だ。
「あの人、私に気があるんじゃない?」と考えがちの人は、自分自身が惚れっぽい人だろうし、「浮気してんじゃないの?」と疑ってしまいやすい人ほど、その人自身浮気心が強いと言える。
そして実際に相手がどう考えているかは、相手もまた相手自身の過去を投影して考えているに過ぎないと言える。
自分も相手もそれぞれで互いに自分自身の過去を自分の中で投影しながらコミュニケーションをとっていると言えるのだ。
つまり相手の気持ちを正しく察知できている事の方が稀なのだ。相手の気持ちが分からなくて普通なのだ。
だから相手との間に気持ちの摩擦が起きやすく、さらにそれを無理にすり合わせようとするから苦しくなったり、うまくいかなくなったりする。
もうちょっと言い方を変えれば、相手がどう考えてるかは相手自身の中の問題であり、自分の問題ではないと言う事だ。
相手が、あなたを傷つけるような言葉を発したとしたら。それはそれで潜在的な罪悪感を背負うのは相手なのだから、あなたが気にする事ではない。
相手は、これからその罪悪感と向き合って生きていく。
あなたは、あなた自身が誰かを傷つけていなければ、心も軽いのだから何も問題はない。
相手が、あなたの事を「嫌い」だと言ったら‥。それは相手の価値観であって、あなたの価値観ではない。あなたが気にする事ではないし、恥ずかしいと思う必要もない。
あなたは相手が好き。だったらそれでいい。わざわざあなたが相手に合わせて嫌いになる必要もない。
また、それを嘲笑う第三者がいるとしても、それは本当の意味であなたの事を笑っているのではなく、その人があなたにその人自身の過去の自分を投影しながら嘲笑っているに過ぎない。その人の中で起こっている問題と言うことだ。
そして、あなた自身が嘲笑われているように感じてしまうのは、相手が本当に嘲笑っているのかどうかに関係なく、あなた自身が過去に誰かの事を嘲笑っていたことがあり、その過去の自分を、今の相手に投影して嘲笑われているように感じているに過ぎない。つまりあなたの中だけで起こっている問題と言えるのだ。
‥‥‥‥。
なんだか文章にすると非常にややこしく聞こえるのだが、言いたい事は伝わっているのではないだろうか。
なので「相手が自分の事をどう思っているか」なんて事は、相手の中だけの問題なので、相手に任せておけばいい話なのだ。
自分が考えるべき問題は「何故、相手にどう思われているのかが気になるのか」が自分の中の問題になるのだ。
相手の考えを「過去の自分」で作って想像してしまいやすいと言う部分は、非常によくある事なので、ここをおさえておかないと、相手との関係性に余計な食い違いを生じさせ失敗しやすいとも言える。
そのようにならないためにも、自分と相手と言うものをまず切り離して考える。
自分だったらこう考えるが、相手も同じように考えるとは限らないと言う部分は結構重要だと思う。
ここをしっかり押さえた上で、ではこれから自分はどうしたいのか、どう行動すればよいのかを考えるとイイ。
自分の中の不安要素を浄化する
自分の中で、相手の問題を切り離す事が出来たら、次に自分の中の不安と向き合ってみる。
しかしこの不安は根本的に消し去るには、時間のかかる事なので、ここでは、まずその不安を現在の自分から切り離して、ちょっと横においておく。
そうやって保留状態にさせて、現実面での障害要素を一時的に取り除く方法で進める。
1.最悪場面を吐き出してみる
ようは最悪の状況を徹底的に考えてみるのだ。どういう状況になったら一番イヤなのかを想像し、それを紙に書き出してみる。 この時、必ず「自分の気持ち」を想像しながら「過去形」で書き出してみて欲しい。
例えば仕事で取引を任され、うまくいくか不安な時。
「取引に失敗して上司に怒られ、とても悲しくなった。その後、悪い噂が広まって、もうどうしようもなく苦しくなって会社を辞めた。」とか「彼に告白してフラれて、もうすごくつらくて死にたいと考えて、悲しくて悲しくて自殺した。」と言う感じで「つらい」「悲しい」と言った気持ちの言葉を無理やりにでも添えながら「過去形」で極端過ぎるぐらいまで書き出していくのだ。 そうやって自分の中にある不安を外に吐き出してみるわけだ。
2.その物語がどこから連想されたのかを考えてみる
これがうまく出来ると浄化が起こる。
つまり上記で書きだした物語は、実はあなたの過去において「既に起きた出来事」である可能性が高いのだ。 それがどこで起きたかを探る段階になる。 例えば「上司に怒られた」は「親に怒られた」の置換になっていないか。「悪い噂が広まった」は子供の頃、友達関係の中で似たような事は起こっていないか。「彼に告白してフラれた」ことは過去においてないのか、「自殺した」はそれほど思い詰めた事はないかなどだ。
そこで思い当たる出来事が過去にあれば、その時の気持ちを思い出して、また紙に書きだす。「あの時はつらかった」「悲しかった」と言う風にだ。
過去に思い当たる出来事がない場合、前世で似た事があった可能性もある。 そんな感じがする様な場合は、自分でその前世を想像して、物語にして書き出してみるとイイ。別に前世を正しく知る必要はなく、そこに関連する気持ちを認識する事が大切なので、「きっと私は王子様に捨てられて、悲しくて悲しくて海に身を投げて自殺したの」と言う具合にだ。
ちょっと話はそれるが、特にこの「自殺したい」と言う感情の湧きやすい人は、結構前世ですでに自殺してる可能性が高い。前世で自殺してしまったからこそ今世その人生のやり直しをしているために、つらい状況になってしまっていると言うパターンもよくある。 これでまた今世で自殺すると、また同じような人生を来世で迎えなければならないと思っておいた方がいい。
逆に今世をしっかり乗り越える事が出来たら、もう似たようなつらい来世が来ることはない。
3.現在の問題と切り離す
浄化の手順まで出来たら、あらためて現在の問題は上記のものとは別問題だと認識してみよう。上記の話は既に終わった過去の物語だ。現在の問題とは違う。 これがしっかり認識できると、わざわざ上記の失敗を繰り返そうとする必要もなくなる。
現在の問題に触れる時に、また上記のような不安が湧きあがってきたら、上記の手順を繰り返して吐き出しておこう。
そして次に、相手と正しくコミュニケーションを取る方法に移る。
自分の正直な気持ちを伝える
「自分が相手にどう思われているか」は相手の中の問題であり自分の問題ではない。
自分の問題は何故それが気になるのかと言う事。
その理由は最悪の状況を想像して、過去形で書き出すところまで出来た。
そしてそれが既に自分の過去において起こっていた事が影響していたと理解できた。
その過去の出来事は、今の問題とは別問題だ。
では、ここまでの事を踏まえて、あらためて上手に相手とコミュニケーションをとるにはどうすればよいのか。
それは「自分の考え」ではなく「自分の気持ち」を正しく相手に伝えられる自分になる事だ。
漫画の主人公は、どれだけ強くても必ず弱点がある。
その弱点があってこそ読者は感情移入しやすくなる。 その弱点を持っていながら頑張る主人公だから、読者は応援したくなる。
最初から無敵で完璧な主人公は「すごい」と思われる事はあっても「応援したい」とは思われない。 時には負けるかもしれないと言う弱さがあるから「頑張れ」と応援したくなる。
それは読者自身も沢山の弱点を持っているからこそ主人公に感情移入したくなるのだ。
この弱点を持つと言うのが、人との信頼関係を築くための重要なポイントにもなる。
あなたが気になる相手にアピールする時、いつも「強い自分」「素敵な自分」を見せる事だけに懸命になってしまっていないだろうか。 相手は強くて素敵なあなたを見て「すごい人」「カッコイイ人」と思われる事はあっても、それだけでは「そばに寄り添いたい」とまでは思われない。
最初の自分が相手に「どう思われているだろう」と気になってしまう時点で、これはまだ「強い自分」「素敵な自分」を見せる事だけに懸命になっている状態で「弱点」を互いに見せれるほど信頼関係は成り立っていない事が分かる。
ここから先に進めるには、この信頼関係を確立していく必要がある。 つまり自分の「弱点」を相手に理解してもらう事が大切になってくる。
ここで、そんな弱点は自分の場合、特に思い浮かばないと言う人もいるとは思うが、ちょっと待って欲しい。
実は弱点を理解してもらうと言うのは、ここでは「高い所が苦手」とか「人参が食べれない」とか「バーゲンに弱い」とか、そういう弱点ではない。
「気持ちの弱点」の事になる。
最初の「自分が相手にどう思われているか」が気になる、不安になると言う事自体、すでに立派な気持ちの弱点なのだ。
その不安な気持ち、心の弱さを相手に知ってもらう事が、「バーゲンに弱い」事を理解してもらうより、よっぽど相手との信頼関係に繋がりやすいのだ。
つまり「自分が相手にどう思われているか」が気になるのなら、相手にその「自分がどう思われているか気になってしまう」と言う事を素直に伝えるだけで、信頼感が増すと言う事なのだ。
なんだかここまで話が長々と続いて最後に、こんな単純な結論で終わるのかと、一瞬なんだそりゃと今感じた人は10人中6人は、いるかもしれないが、その単純な事が実際にはなかなか出来ないから、ここまで長々と書いた。
実際にはこんな感じだ。
彼が、なかなか仕事で忙しくて会ってくれない。もしや嫌われた?と不安になる。 だからつい「なんでいっつも仕事なの!」と怒ってしまう。彼は「ごめん」と言うだけで、ちょっと気まずくなる。
でもこれだけでは、おそらく彼は変わらない。人によっては「アイツには仕事の大変さが分からない」と言う感じでますます会う時間が減ってしまう。 これは彼も彼女も自分の弱点を見せる事が出来ていない状態だ。
ではどうすればいいか。
「なんでいっつも仕事なの!」と怒る前に、自分の弱さを見せる。
つまり「会う機会が以前より減って、何だか最近、嫌われてるのかなって不安になってきた」と「気持ちの弱さ」を相手に伝える事が大事なのだ。
そういう言い方をされると彼の方も申し訳ないなと言う気持ちになる。仕事は忙しくても何とか彼女の為に時間を作ろうと言う気持ちになる。
恥ずかしくて、そんな言い方出来ないとか、キャラ的に無理って人は、弱さを見せるはずの言葉にも相手を責めるような刺々しさが混じったりして、逆効果の場合もあるので気をつけたい。
そういう人は無理せず、少しづつ会話に気持ちの言葉を入れる事から始めるとイイ。
「うれしい」「楽しい」「悲しい」「寂しい」「つらい」と言った言葉を出来るだけ使うようにする。 それだけでも相手の警戒心を緩めていく効果があるので、信頼関係が高まりやすい。
嫌われたくない想いで無理に理由を作ったり、嘘を付いたりを繰り返してると、その場はそれでしのげても確実に信頼関係は薄れていく。
「ついイイところを見せたくって嘘をついてしまった。ごめん」と、自分の気持ちを正直に添えて謝ればいい。
仮に相手がそれで「嘘だったの?」と怒ったとしても、それは相手の中の問題。 嘘をついたままでこちらが罪悪感を抱え続けるよりはよっぽど楽になる。
どう答えて良いのかわからず黙り込んでしまう。無視するようになるのは、相手からすると「嫌われた」と誤解されやすい。
だったら「こう言う事に慣れて無くて、どう答えればいいのかわからない」と伝えるだけでいい。 相手が誠実な人ならちゃんとフォローしてくれるし、フォローしてくれなかったら、その程度の人だったと分かっただけでもイイ事だ。 こちらは正直に気持ちを表現したのだから何も問題はない。
みんなと過ごして楽しかったら「今日はなんだかすごく楽しい一日だった」とぽろっと口にするだけでも周りの友人達も笑顔になってくるものだ。
情けない自分を恥ずかしいと思う必要は何もない。
心に弱点のない人間はこの世にいない。だからこそ、その弱点を素直に表現できる人ほど人から信頼されやすくなるものなのだ。
そんな自分の弱点に気付いて少しずつ表現できるようになる事で、結構その人の印象は大きく変わる。
自然と周りの人の気持ちも緩んで、周りの人のあなたに対する接し方にも変化が出てくる。
こうしてようやく状況に変化が起こる。
「自分が相手にどう思われているか」は、相手自身の問題なので相手に任せておけばよい。
自分の問題は、なぜそれが気になってしまうかだ。
そこを理解し、本当の自分が今何をどう感じているのか。そしてそれを上手に表現できるようになれば、その頃には相手にどう思われているかなんて、気にならなくなっていることだろう。