ベロアのタロットクロスづくりに挑戦してから1年近く経った。当時は手縫いを極めると誓った私なのだが‥。実はあれから本気で裁縫にハマってしまい、とうとう自分専用のミシン(ジャノメNP3000)を買ってしまった!
私はどこへ向かっているのだ‥。
ミシンの音はヒプノに似ている。カタンカタンと心地よい響きが私を潜在意識へといざなう。
ハッとして、縫ってはいけない生地まで重ねて縫っていることに気付き、ちまちま糸をほどく。
カタンカタン…。ハッ!裏向けに縫ってた!ちまちまほどく。
カタンカタン…。ハッ!寸法違った!ちまちまほどく。
そんな失敗の日々を重ね、ようやく慣れてきた今日この頃。ちょっと余裕が出来て欲が出てきた。
作りたいものは沢山動画が出回っているのだが、もう少し小さく作りたいとか、ポケットを追加したいとか、色々好みに合わせて変更を加えたいケースが増えてきた。そんな時は電卓片手に展開サイズを計算し直さなきゃならない。これが結構面倒なのだ。
なにか数値入力したら展開図の寸法が自動で出てくるような、そんなサイトやアプリはないんだろうかと探した。これがありそうで無かった。近いものはあっても自分の作りたいものに合わせてとなると見つからない。
そこで凝り性の私は考えた。無いものは作ってしまえ!
スクリプトで自動計算させて図面を描かせるWEBアプリを自分で作ってみることにした。一言で言えば「裁縫スクリプト」だ。
とりあえず簡単な形で作ってみると、これがなかなか便利に使えた。度々色んなサイズ違いで作るようになった。
なんだか自分だけで使うのは勿体ないのでは?と思えてきて、今回使いやすく改変してここで公開することにしたのだ。
このスクリプトの使い方を兼ねて、今回はバニティーポーチ(トラベルポーチ)の作り方を紹介しようと思う。
とにかくまずは完成品を見て欲しい。
バニティポーチとトラベルポーチ。ぱっと見は全然違うようだが、実はどちらも中を開くと構造が全く同じであることが分かる。違うのは持ち手の取り付け部分だけだ。
そして内側は裏地付でバイアステープ(縁や生地の合わせ目が飛び出したところなどを、ほつれ防止を兼ねて隠すテープ)が無くてスッキリしている。
ちなみにどちらもこの記事を書くために余った生地で作った。バニティポーチなんかやたらキラキラで派手だが、元々タロットクロス用に買って使わなかった生地を今回使っただけで、別に私の心がキラキラしていたわけではない。
今回はこれらの作り方を紹介していく。
といっても私自身まだ初心者なので、作り方はやはりプロの方の動画を見た方が早いと思う。動画は後ほど紹介する。
ただ初心者だからこそ、慣れた人なら常識だろうと思う所で躓いてしまう。
この記事ではそんな初心者視点に寄り添う形で書いてみたい。
なんだかこのサイトの趣旨から大きく離れてきたような気もするが‥それは気のせいだ!
これで作ったバニティポーチ片手にここれんねに行けば、きっと機織り職人だった前世が見えてくる!…かもしれない。
裁縫スクリプトで設計
タイトルにはバニティポーチと書いているが、正直どういう形になればバニティポーチと呼ぶのか私にはよく分からない。
とりあえずこのページではファスナー部が全開に出来て、持ち手が上にくるタイプをバニティポーチ。正面にくるタイプをトラベルポーチと呼ぶことにする。
今回はこの両方を兼ねた作り方になっている。以下の図のような感じで作る。
各ポーチは①から⑤(トラベルポーチは⑥)までのパーツに別れて、それぞれ表地と裏地が必要になる。そしてここでは完成後も見える面を表面、縫い合わせて完全に見えなくなる面(接着芯などを張り付ける中身側の面)を裏面と呼ぶことにする。
番号はサイズごとに分けている。天面と底面は共に①になる。背面は②で背後の蓋を開いた時に支える部分になる。③は側面の上側、つまり蓋部分の側面になる。④は逆に側面の下側。⑤は持ち手。⑥はトラベルポーチのオプションとして天蓋に取り付けられるポケットとなる。
バニティポーチも天蓋の内側であれば、ポケットも付けられるだろう。
まずは設計だ。
ここで出てくるのが裁縫スクリプトだ。どういうものかは実際に触ればすぐに分かる。
以下のフォームを自由に書き換えてみて欲しい。
すると外観図や展開図が自動的に変化していく。
※スマホのタップの場合は数値を変更した後に図面更新ボタンを押す必要がある。
これで好きなサイズに調整すれば、展開図が自動で出てくるわけだ。
触れば分かると思うが一応各調整項目の説明をしておく。
- 作成例:サンプルとしていくつかの作成例が選べる。自分が作りたいサイズに近いものを選んでから各値調整していくと楽。
- 外観図:立体的な外観図の向きを変えられる。
- 制作サイズ:左から順に完成時の全幅、全奥行、全高、そしてカーブ部分の半径を自由に設定できる。単位はミリ。
- 蓋部の高さ:蓋部分の高さを設定できる。
- ファスナー:「全開き」は背面までファスナーが回り込む。「半開き」は側面位置まで。
- 持ち手:「前取付」は正面に、「上取付」は天面に持ち手を取り付ける仕様になる。
- ポケット:天面にポケットを付ける場合は「あり」を選択して「深さ」を調整できる。
- カラー:「本体」と「ファスナー」の色を設定できる。イメージ的に色を確かめたい時に設定されるとイイ。
- 縮小と拡大:図面が50%前後まで縮小表示できる。拡大ボタンは縮小時のみ有効になる
- 図面更新:フォームの変更内容を強制的に図面に反映させる。特にスマホ等のタップでは必要。
- 設定リセット:全設定を初期値に戻す。
- 製作図面印刷:別窓が出てきて図面部分を印刷出来る。
- 設計コード:コードを「コピー」してメモ帳アプリなどで保存。後日そのコードを「貼付」て「読込」めば再び調整の続きが出来る。
天面の角のR(円弧)部分の半径は、円定規やチャコペンを挟めるコンパス等があるなら気にしなくていいが、無い場合は描けるサイズの半径を先に調べてRを決めておくことをお勧めする。
ちなみにカーブがあると生地によっては結構縫うのが難しい。私もカーブ部分だけ手縫いすることがよくある。
展開図の青い破線は仕上りの線。アイロンで折ったりするところなので、チャコペンで描いておくとイイ。そして黒の寸法が裁断する寸法になる。
「④下側面」の下の緑色の寸法は、参考寸法としてポーチ側面の直線部分とカーブ部分の境目の位置を示している。
設定リセットを押した状態の展開図で言えば、中央の115ミリが正面の直線部分で、両隣の78.5ミリが半径50ミリのR部分の円弧長になる。
この緑色の寸法(境目の位置)は特に生地上に描く必要は無い。
天面や底面を縫い合わせる時の位置確認で、この数値が参考になるので念のため表示させている。
使用するファスナーについては、フリーファスナー(自由な長さで切断できるタイプ)と通常の規格もののファスナー(使用できる長さが決まっているタイプ)の長さが、展開図のタイトル横に出てくるようになっている。
フリーファスナーであれば、基本的に「④下側面」と同じ長さを用意すれば問題ない。でも念のため20ミリほど余裕を見て用意し、縫いつけたあとで生地に合わせて端を切断できるなら、その方がもっと確実だ。
長さが決まっている普通のファスナーで作る場合は、「(規格:○○ミリ)」のところの数値を参考にされるとイイ。
ファスナーのサイズは5号(30ミリ幅のもの)を想定している。
動画の紹介
今回のバニティポーチは「Baby&Kids Handmade」さんの「四角いバニティポーチの作り方(メイクポーチ)裏地付き、バイアステープなし」を参考にしている。
この方の作り方が私にとっては一番簡単できれいに作れた。
≫ Baby&Kids Handmade「四角いバニティポーチの作り方(メイクポーチ)裏地付き、バイアステープなし」
この方が考えたのか一般的にある方法なのか私には分からないが、何度も返し口からひっくり返してバイアステープを使わない仕様にしているところが素晴らしい。
今回はこの作り方をベースにして裁縫スクリプトを設計した。なので基本的には動画を見てもらった方が早い。
動画と同じサイズで作りたいという場合は、裁縫スクリプトフォームの「作成例」で【動画作例】を選択すると確認できる。
この記事で私が作成しているバニティポーチやトラベルポーチのサイズも【記事作例】で確認できる。
準備
好みのサイズで設計が出来たら、材料をそろえる。表地と裏地の生地を決めてフリーファスナーも用意する。
一応、記事内で作った各ポーチの材料を一覧にしておく。
表地はどちらも余りの生地で作ったものなので、材料としてお勧めしているわけではない。普通に綿やキルトなどお好みの柄や生地で作ることをお勧めする。
- 表生地(バニティポーチ):サテン生地。タロットクロス用の余りを利用。生地としてはしっかりしている。
≫サテン生地 - 表生地(トラベルポーチ):極薄のナイロン生地。うっすら向こうが透けるほど薄くアイロンは無理。でも意外と頑丈で色の種類が豊富。
≫ナイロン生地(極薄) - 裏生地:ナイロン生地。透けない程度に厚みがあり頑丈。低温のアイロンなら当てれる。ただ色の種類が少ないので裏地に使う事が多い。
≫ナイロン生地 - 接着芯:必要に応じて用意。これも余っていたので、サテン生地の裏に「しっかりタイプ」、ナイロン生地の裏に普通タイプを使ってみた。
≫接着芯(しっかりタイプ) - ファスナー:フリーファスナー5号(巻き)。大概のものは5号で違和感ない。スライダーが別売りになるので注意。
≫ファスナー(レールのみ):5号
≫スライダー:5号
展開図を見ながら表地と裏地を裁断していく。持ち手のみ裏地は不要だ。
トラベルポーチの場合は、天面にポケットの追加が出来る。図面では一応裏地も付ける仕様になっているが、ポケットは別に裏地無しでも問題ない。そこはお好みで決めて欲しい。
またスクリプト上、複雑になるので省略しているが、ポケットは蓋の内側(裏地側)に付けることも可能だ。その場合の⑥ポケットは裏地のみで表地は不要だ。
接着芯は、薄い生地に厚みを持たせたい時などに使うもの。今回のバニティポーチなんかは形が崩れないようにしたかったので、表地の裏に貼っておいてから裁断した。
トラベルポーチの方も別に必要なかったのだが、普通タイプの接着芯が結構余っていたので使う事にした。
今回ナイロン生地だったので無理だと思っていたのだが、あて布をして低温で時間をかければなんとか接着できた。でも縫い始める頃にはペロンとあちこち剥がれてきた。やはりナイロン生地に接着芯は難しそうだ。
タグを付けたい場合は、私はバニティーポーチなら背面表地の左横下寄りに。トラベルポーチなら天面あるいは天面ポケットの左横下寄りに付けることが多い。
縫い代から内側に文字部分が来るように取り付けておく。そうすると組立て後は外側に向けて文字部分のが飛び出してくるようになる。
一応参考までにこの記事の一番最後にタグの取り付け写真を載せている。
タグの取り付けはこの材料の時点で最初に付けておくことをお勧めする。組み立てる時につけようと思っていると、必ずと言っていいほどそのまま忘れてしまうからだ。(…私だけ?)
側面
ここからは制作手順になる。基本的にバニティポーチの方で説明を進める。
トラベルポーチも基本的には同じ手順で作れる。違うのは持ち手と天面ポケットが付けれるかどうかぐらいで、そこは補足的に説明する。
まずは側面の生地にファスナーを付けていく。
この手順を説明する前に、構造を理解してもらった方が間違いにくいと思うので、以下の図解を見て欲しい。
以下は写真で説明する。
④下側面表地を表向けに置き、その上にファスナーを裏向けて置く。ここでファスナーは④下側面表地の上端から5ミリほど控える形で待ち針などで固定する。
この状態で④下側面表地の上端から10ミリ下の位置、つまり縫い代で控えて描いたチャコペンの線の位置に針が来るように④下側面表地とファスナーを縫っていく。
なお、5号(30ミリ幅)以外のファスナーを使う場合は、ファスナーの幅が変わってくるので注意。
例えば3号ファスナーになると幅が25ミリ前後なので、もう展開図を描く時点で③上側面生地あるいは④下側面生地のどちらかだけ高さを5ミリ伸ばして、ファスナーの見え幅を15ミリにした方がイイだろう。
そうすれば、ここでの手順は変わらず5ミリ生地を飛び出させて、生地端から10ミリのところで縫う形で問題ない。
縫い終わる頃になると、同じ長さで切ったはずの上の生地が、下の生地より長く余ることがよくある。
これは上の生地がミシンの抑えで抑えられているのに対し、下の生地だけが歯車で送っていかれる構造のためだ。
私の場合、特に薄いナイロン生地でこれが起こりやすいので、下の生地を手前に引っ張りながら縫うようにしている。すると大分マシになる。
ちなみにジャノメのミシンであれば「送りジョーズ」という上生地と下生地を同時に送るオプション装置があるらしい。
続けて裏地を付けていく。今、④下側面表地の上に裏向けのファスナーが縫われた状態にある。その上に④下側面裏地を表地と同じ位置に合わせて載せて固定する。
裏地は完成時にポーチの内側として見える面を下に向けておく。つまり表地の表面と裏地の表面(ポーチ内側の見える面)がファスナーを挟んで向い合せになる。
この状態で、先ほど縫った位置と同じ位置で縫っていく。
縫う時は④下側面表地の裏面側を上にした方がイイ。縫う前はさっきの表地の方が短くなっていたりするのだが、その表地を上にして縫うと、縫い終わる頃には表地と裏地の長さがちょうど同じぐらいになってくれるからだ。先ほどの縫い目をなぞって縫えるという利点もある。
ただ生地にもよるが、縫った後に長さを測り直すと、設計時の長さから若干短くなっていることが多い。この短くなった分は後で背面生地を取り付ける時に縫い代の中で吸収するようにするしかない。
裏地も縫えたら、表地と裏地を縫い目でひっくり返して折り目を付ける。アイロンをかけれそうならかけておく。
この状態で生地が浮いてこないように、折り目のところから2ミリ弱控えたところを縫う。
この縫い目は表からも裏からも見えるところなので、目立たなくしたい場合は糸の色を変えるなどする。
ファスナーの反対側も、同じ要領で③上側面表地と裏地を縫い付けていく。
③上側面表地の表面を上にして置き、先ほど縫った④下側面とファスナーの生地の表地の表面を下にして載せる。
ファスナーの上部分は、③上側面表地から5ミリ下げた位置で仮固定し、③上側面の上から10ミリ下を縫っていく。
縫い終わったら、続けて③上側面裏地をファスナーの上に、③上側面裏地の表面(完成時に内側として見える面)を下にして載せる。 この時、③上側面裏地の位置は、③上側面表地と同じ位置に合わせて仮固定する。 固定したら全体を裏返して、先程の縫い目が見える状態で上から同じ位置で重ねて縫っていく。
③上側面裏地が縫えたら、③上側面表地と共に縫い目でひっくり返して、生地が浮いてこないように2ミリ弱控えたところを縫っていく。
すると以下のような状態になる。
縫い終えたら一旦ファスナーの幅を確認してみて欲しい。20ミリ前後になっていれば問題ない。
もし20ミリになっていなくても、5ミリ前後の狂いなら縫い代で吸収できるので気にしない。
背面
続いて側面生地に②背面生地を繋げる。これも先に図解を見て欲しい。
構造を理解してもらったうえで組み立てていく。
まず③④側面を表に向けておき、その端に揃えて②背面表地を裏向けて(表面同士を向き合わせて)上においてクリップなどで固定する。
この状態で端から10ミリのところを縫っていく。
そして②背面表地と②背面裏地をそれぞれ縫い目で折り返して、その折り目から2ミリ弱控えたところを縫う。
すると以下の写真のような状態になる。
同じ要領で残りの端も縫って輪っか状に繋げる。
だが、その前に一度側面生地を伸ばして両端の縫い代を省いた距離、つまり仕上がり時の全周長が、図面最下部に表示される「全周長:○○ミリ」と一致するか確認して欲しい。
大概若干短くなるので、中央で振り分けて全周長の位置に仕上りの線を引き直すことをお勧めする。両端の縫い代が短くなると思うが数ミリ程度なら問題ない。
10ミリ以上とか調整しきれないほど短い場合は、天底面を付ける時に全体を小さく仕上げる形で調整するしかないので、もうこのまま進めるしかない。
逆に図面より長くなっている場合も、全周長の位置に仕上りの線を引き直して、両端に10ミリの縫い代を足した長さで裁断し直すとイイだろう。
全周長の確認が出来たら、まずは表地から繋げていく。さっきと同様の要領で表地の表面を向き合わせて重ね、10ミリ控えて縫う。
次に裏地を縫うのだが、ここはやり方が二通りあり、背面生地が横長の場合に限り表地と同様のやり方で縫える。
背面生地が縦長の場合は、表地と同様のやり方は出来ない。
まずはこの「②背面生地が縦長の場合の手順」だ。こっちのやり方は一応、背面生地が縦長であろうが横長であろうが縫えるので先に説明する。先ほどの図解もこっちのやり方を表していた。
背面生地が横長の場合は、ここを飛ばして少し下の「②背面生地が横長の場合の手順」で進めるといい。
【②背面生地が縦長の場合の手順】
②の背面生地が縦長の場合は、この方法でしか縫えない。
まず②背面裏地の端を10ミリ内側に折って、そのまま先ほど縫った縫い目をギリギリ隠すように被せて待ち針などで仮固定する。
仮固定の状態で裏返して表地が外側に来るようにして、仮固定している部分を表から仮固定しなおす。
表から固定し直せたら、先程の裏面の待ち針などは邪魔になるので取っておく。そして表地の折り目から2ミリほど控えたところを縫っていく。
この時裏面に重ねている10ミリ折り込んだ裏地も一緒に縫われるように気を付けて縫っていく。
縫えたら、最後に側面生地の上下がばらつかないように5ミリほど控えて全周を縫っていく。これで側面が完成となる。
【②背面生地が横長の場合の手順】
②背面生地が横長の場合は、こちらのやり方が簡単だ。写真は背面が横長のトラベルポーチで説明している。
②背面表地を③④側面表地に重ねて縫った後、次の写真のように背面生地の上に向かって、②背面裏地と③④側面裏地をくぐらせて重ね合わせ、10ミリ控えた所を縫うのだ。
分かりにくいかもしれないので下に図解も載せておこう。
ようは最終的に裏地も表地同様に縫えればいいので、実物を触ってみればすぐに分かるはずだ。
縫えたら、最後に側面生地の上下がばらつかないように5ミリほど控えて全周を縫っていく。これで側面完成。
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持ち手
持ち手はバニティポーチのように上の両端に付けるタイプと、トラベルポーチのように正面真ん中に付けるタイプとに分かれる。
まずは上に取り付ける場合の手順だ。
正面に取り付ける場合は、ここを飛ばして下の「持ち手を正面に取り付ける場合の手順」に進んで欲しい。
【持ち手を上に取り付ける場合の手順】
バニティポーチのように天面に持ち手を付ける場合、⑤持ち手表地を裏向けて、上下を内側中央に向けて折り込む。
さらに内側に二つ折りにして、周囲を端から2ミリ控えた所を縫っていく。
縫えたら、下の写真のように①天面表地の表面の両端を基準にして⑤持ち手を仮止めし、端から5ミリほど控えたところで縫う。
これで上取付の場合の持ち手は完成になる。
【持ち手を正面に取り付ける場合の手順】
⑤持ち手表地を裏向けて、左右両端を10ミリ内側に折ってクリップで仮固定する。続けて上下を中央方向に折る。さらに中央で二つ折りにする。
この状態で周りを2ミリ弱控えたぐらいの位置で縫っていく。
※上取付の場合は、持ち手の端部が隠れるので切りっぱなしのままでいいが、正面取付けの場合、持ち手の端部がむき出しになるので、ほつれないように左右の端部も内側に折っている。
これを側面生地に取り付けるのだが、まずは側面生地の中央位置に印をつけておく。(輪っか状の側面生地の背面生地両端部をくっつけて二つ折りにすれば、背面と正面の中央が分かる)
正面中央のファスナー下端から5ミリ下がったところを中心にして、持ち手の上端が来るような形で取り付け位置を描く。
図面の完成図を参考に持ち手の取付幅の位置に合わせ、持ち手が掴める程度にたわむことを確認して仮固定する。
両端の20ミリほどの範囲で縫うので、それよりさらに内側を待ち針で固定するとイイ。
仮固定出来たら両端部分を四角状にミシンで縫う。必要に応じて×印にも縫っておくとしっかりするだろう。
この縫い糸も完成後に見えるので(内側からも見える)ので色を合わせるなど検討される事をお勧めする。
これで正面取付けの場合の持ち手は完成となる。
ポケット(オプション)
天面にポケットを付けたい場合は、ここで作成しておく。付けない場合は、この手順を飛ばして「天底面表地」に進む。
側面のファスナーと同じ要領で、⑥ポケット表地がファスナーより5ミリ飛び出すように仮固定し、表地の上から10ミリのところでファスナーを縫い付ける。 写真ではフリーファスナーを分解して片方だけで取り付けているので分かりにくいが、⑥ポケット表地の表面とファスナーの表面が向き合うようにする。
ファスナーを縫い終えたら、⑥ポケット裏地の表面(ポケットの内側として見える面)が、⑥ポケット表地の表面と向き合うようにして上に置いて、表地と同じ位置で固定。
上から10ミリのところで(さっきの縫い目と同じ位置で)縫っていく。
最後に表地と裏地を縫い目でひっくり返して、縫い目から2ミリ弱控えた所を縫っておく。
天面にポケットをつける場合は、①天面表地の表面の同じ位置にファスナーの残りの片側を裏面が上に来るように置いて(レール部分が上方向で)待ち針などで固定し、上のレール部分から10ミリ下がったところで縫う。
この時⑥ポケット生地を横に並べて同じ位置に来ることを確認しておく。
写真では分かりやすいようにファスナーを一旦分解しているが、一度スライダーを付けてみてちゃんと①天面と⑥ポケットの位置関係が問題ない事を確認してから縫うと確実だ。
最後に生地がズレないようにファスナー部分を含めてUの字状に周囲をぐるっと5ミリほど控えて縫っておく。
ちなみに初めてファスナーを横切ってミシンで縫う時、針がレールにぶつかって折れたりしないんだろうかと私は不安でドキドキした。でも動画などではファスナーなど無いもののように爽やかに横切っていくので、私も勇気を出して横切ってみたら、本当に何も無いかのように爽やかに横切れた‥。
実際にはレールの隙間に自然と針が通るようだ。
なお、今回は⑥ポケットの裏地も付けたが、生地によっては裏地が無くても違和感ないかもしれない。
また①天面表地の表面側もポケット部分に同じように裏地を付けるとさらに豪華に見えるだろう。
天面の表面ではなく天蓋の内側にポケットを付けたい場合は、①天面裏地の方に同じ要領でポケットを付けるだけで内ポケットになる。
この辺りはお好みで検討して欲しい。
天底面表地
ここからは、いよいよ各パーツを結合させていく。まず組み立てた側面の天側に①天面表地を取り付けていくのだが、その前に位置関係がズレないように印をつけ直していく。
ここで展開図にある緑寸法が参考になる。天面の角にある程度のカーブを付けている場合は、カーブと直線部の境界位置に。カーブが無ければ角の位置にチャコペンで印をつけておくと分かりやすい。
しかし慣れてくるとこれも面倒になる。その場合は直線部の中央に印をつけるだけでもイイ。そうすれば天面生地の方は十字に線を入れるだけで位置を合わせていけるだろう。
何にせよ、天面と側面が正しい位置で繋がるように印をつけておく。
また、角にカーブがある設計の場合は、カーブ部分にいくつかの切り込みを入れておくと扱いやすくなる。 この時縫い目まで切ってしまわないように注意する。
側面の上側(ファスナーが近い方)に①天面表地を載せて、印を元に位置を合わせクリップなどで仮固定していく。 手前を固定したら反対側を固定と言った具合に、対角方向に固定していくと調整しやすい。端から順番に合わせていくと最後に足りないか余るかになってしまいやすいからだ。
仮固定が出来たらひっくり返してミシンに載せて、縁から10ミリの所を縫っていく。 側面の全周長が予期せぬほど短くなっていた場合は、天面の縁の方が側面よりも数ミリ飛び出す形で固定していけば何とかおさまるだろう。代わりに全体のサイズが小さくなるが。
あと、事前に5ミリ控えて縫った側面の上下の縫い目よりも深い位置で縫わないと、5ミリ位置の縫い目が完成後に見えてしまうので気を付ける。
内側の表面を覗いて出来上がりの様子を想像しながら判断して縫って欲しい。
生地の種類やカーブの大きさによっては、ミシンでカーブ部分を縫うのがやたら難しい場合もある。
そんな時は、先に直線部分だけミシンで縫って、カーブ部分のみ手縫いにするとうまくいきやすい。
天面が縫えたら、底面も同じ要領で縫っていく。
この時、ファスナー部分を手が入る程度に開けておく。最後にここに手を突っ込んで裏返すからだ。いわゆる返し口だ。
ファスナーを開けるのを忘れた場合は、まぁ目打ちや手探りで何とか開けるしかない。出来ないことは無い。私も何度もやらかしている。
これで表面が完成した。一度ファスナーの開口からひっくり返して確認してみよう。テンションが上がる。そのテンションを維持できるうちに裏地も取り付けてしまおう。
天底面裏地
再び裏地が外側に来るようにひっくり返しておく。この時、天面と底面がどちら側か把握しておく。
底面を下にして、上の部分を下の写真のようにギュッと小さくする。
そして上から①底面裏地の表面(完成時に内側として見える面)を下にして被せて周りを仮固定し、縁から10ミリ控えたところを縫っていく。
この縫う時に中身(シワシワに折り込んだ側面部など)を一緒に縫ってしまわないように、充分に確認しながら固定する。
特にカーブがあるとこれが難しいと思う。私も何度か巻き込んで縫ってしまって結局カーブ部分だけ中身を確認しながら手縫いでやり直したことがある。
なお、正面でも背面でもどちらでもいいので返し口を残しておく。指で引っ張り出せる程度の幅だけ縫わないようにするのだ。
一応図解も載せておこう。
縫い終えたら、返し口から中身を引っ張り出す。
私の大好きな瞬間だ。なんだろう、この引っ張り出す時の快感は‥。
魚捕り網を引き上げた時の、大量の魚達が跳ね回るあの興奮の瞬間に似ている。(網で魚を捕ったことは無いが)
全部引き出せたら、返し口を手縫いで縫っておく。縫い方は「まつり縫い」が一般的っぽい。多分。
私も詳しくないので「返し口」「縫い方」で検索すると色々出てくる。
同様に今度は天面を下にして上の部分をギュッと小さくする。
そして上から①天面裏地の表面(完成時に内側として見える面)を下にして被せて周りを仮固定し、縁から10ミリ控えたところを縫っていく。
この時も返し口を残しておくことを忘れずに。
縫い終えたら再び返し口から中身を引き出して、返し口を縫って塞いでおく。
最後にファスナーの開口から中身を引っ張り、裏返して完成だ。
完成
必要に応じてアイロンをかけるなどして形を整えよう。
トラベルポーチの場合も持ち手部分以外、同じ手順で出来上がる。
こちらは何かと使い勝手がよく、小物入れとしていくつも作っている。自分の好みのサイズで作れるのが魅力だ。
ちなみに私は、ここれんね専用のタグを作って付けている。タグが付くと売り物っぽく見栄えがさらによくなるからだ。
タグは2枚のナイロン生地を両面接着芯で接着してカットしている。両面接着芯を使うと端がほつれにくくなる。文字はハンコに布用インクを付けて押印している。バニティポーチなら背面生地に、トラベルポーチなら天面生地の隅に付けている。
すっかり前世と関係のない記事になってしまったが、また忘れた頃に新しい裁縫スクリプトが出来たら記事にすると思う。
次回はおそらく通常の怪しい話に戻るだろう。
前世の話か、天界の話か、宇宙人か、生霊の話か、祟りの話か…。
何だこのギャップは!
一体ここれんねはどこへ向かっているのだ!!
裁縫スクリプト
サイズを入力するだけで展開図が表示される裁縫スクリプトを使って、たまーに裁縫を紹介していきます。(以下新着順)
- ・バニティ・トラベルポーチの作り方