タロットクロスへの道
※初めての方はトリップする前に「れんねメモとは」をご覧ください。
タロットは、数年前に友達に教えてもらったのがきっかけで使うようになったのだが、実は学生の頃にもしばらく使っていたことがあった。
当時は占う時に嫌な気配を感じる事が時々あって、これは自分には合わないのかもと思って結局処分した。
今にして思えば動物霊に狙われていたんだろうなとハッキリ分かる。
タロットはオラクルカードとは違い、1枚1枚のカードの意味が明確なので動物霊達にとってはとても扱いやすい。
実は動物霊に力を借りて占う方が正確で良く当たるのだ。
高次の存在に力を借りて占うと外れる事もあるのだが、それは本人を良い方向に誘導するための配慮であることが多い。
例えば病気の悪化が避けられない運命である時、動物霊に力を借りる占い師は「悪化します」と答える。
しかし高次に力を借りる占い師は「きっとよくなります」と答える。
結果としては悪化してしまい、動物霊に力を借りる占い師の方が当たったことになる。
これは別に、高次の存在には病気の悪化が予測できなかったわけではない。
病気している人が「悪化します」と言われたら、当然「私の病気は悪化するのかぁ」とさらに信じてしまい、ますます悪化するのは確実だ。
嘘であっても「よくなるよ」と答えて、最後まで本人を前向きな気持ちにさせるのが、高次の存在のやり方なのだ。
もちろんこれは何でもやさしい答えが出るワケではなく、試験などで「大丈夫」と言われると油断するような人には、高次の存在であっても「今のままでは無理」という答えを出したりする。
答えを出す高次の存在と言うのは、占う人や占われる人と縁のある存在、あるいは天使であったりする。
天界にはそういう人間界をサポートする部署があり、占い始めると担当の天使と繋がったりする。
もちろんこれは高次の存在を潜在的に信じている必要があるが。
私の場合、数年前までは虹色の翼を持った優しい天使のイメージが出てきていたのだが、執筆本を書き始めた頃から青い知的な天使のイメージに切り替わった。
かなり大きな天使のイメージだったので、許可をもらって確認したところ、大天使サンダルフォンだと分かった。
どーも私が執筆本や講座の中で、アチラの世界について説明することをサポートするために、専門分野の担当として替わってくれたらしい。
だから日常的な事を占うと答えはそっけないが、アチラの次元の事を聞くと、もっと聞いてくれと言わんばかりにすごく丁寧に分かりやすく答えをくれる。
カードの出方もかなり変わった。以前の虹色の天使は優しい感じの答えが多かったのだが、サンダルフォンの答えは淡淡とした感じではあるが、一つ一つの答えにとても深みがある印象だ。
お客さんを占う時は、お客さんに縁ある高次の存在が答えを出してくれることもある。
特にお客さんの背後の方が本人に伝えたい事があり、私の所にまで引っ張って来たような時は、もう占う前から背後の方がうずうずしてる気配があって、私まで落ち着かなくなる。
タロットを教えて欲しいと言われるお客さんもたまにいるが、正直私自身タロットをまともに勉強したことが無いので、どう教えてよいのか分からない。
教えられるとすればカードの意味とかではなく、動物霊と高次の見分け方と安全な繋がり方と言ったそっち系の部分ぐらいだろう。
でもその辺りを理解してもらうには、心応理を受講してもらった方が早いだろう。
個人的にはタロットを始める前にオラクルカードで慣れる事をお勧めしたい。
オラクルカードは、タロットに比べて比較的安全に高次と繋がりやすいように作られている。
マイナスの印象を与えるようなカードがほとんど無くて、動物霊にとっては人間を操りにくいカードになっているからだ。
それでも動物霊以前にカードへの依存状態に落ちてしまわないように気を付ける必要はある。
さてそんなタロットカードなのだが、最近私は新しいフルセットのタロットを追加で買いそろえた。
今までは22枚の大アルカナのみのタロットしか持っていなかったのだ。
日常的な事を占う分にはこれで充分だったのだが、講座のテキストや執筆本の制作時もそうだったが、アチラの次元の事をもっと細かく理解したいと思う場面では、上の方も22枚だけで表現するのは難しいのかもと感じることが時々あり、これを機会にと78枚のフルセットのタロットを買い足したのだ。
新しいタロットを買うと、ちょっと気持ちも盛り上がって、タロット自体もなんだかもっと極めたくなってきた。
ちょっと初心に戻ってタロット教室にでも通ってみようかと思いネットで調べた。
でもおおよその歴史と簡単な占い方のみの講座は沢山あるが、深い部分まで理解できるような講座はなかなか見つからなかった。
そんな中、歴史から詳しくタロットについて解説しているやたら分厚い本を見つけ、今はとりあえずこれを読み進めながらあらためて勉強している最中だ。
同時にせっかく新しいカードを買ったのだから、タロットをしまうケースや下に敷くクロスも新たに欲しくなってきた。
クロスは出来れば赤紫のモノが欲しい。昔見える方に私のオーラが綺麗な赤紫だと教えてもらったことがあった。
また神智学の中で通常健康的なオーラは白色だが、より強くプラーナが放出されると赤紫となり、周りの人の元気の供給源にもなる‥みたいな表現があって、元々好きな色ではあったが余計に好きになって欲しくなった。
しかし紫はよくあるのに赤紫のタロットクロスってなかなか無い。
やっとネットで赤紫を見つけたと思い注文したが、実物は全くの紫だった。
しかも表面生地と裏のすべり止め生地が離れていて、カードをシャッフルすると表面の生地だけがカードと一緒に動いてしまい使いにくい。
他も探したのだが、滑り止めが付いていなかったり、赤紫がなかったりでなかなか理想のものが見つからない。
これはもう自分で作れないだろうかと考え始めた。
クロスを作られた方のブログや動画を色々見てみる。カードクロスにはベロア系がとても肌触りがよく、滑りやすくてイイらしい。
でもこのベロアと滑り止め生地を組み合わせたタロットクロスの作り方についての記事や動画はなかなか見つからない。
裁縫についてもちょっと調べ始めた。私は裁縫は全くの未経験だ。
ちなみに私の父は生前オーダースーツの店をやっていたのだが、私が幼い頃に父の仕事を継ぎたいと言ったら「もうオーダーは儲からんからやめとけ」と言われて終わった。
当時は既製品のスーツが出始めた頃だった。今思えば裁縫の基本ぐらい教わっていればタロットクロスぐらいちゃちゃっと作れていたのにと思う。
とりあえずまずは自分の気に入った色の生地を買おうと思い、ベロア系の赤紫を注文した。
しかしどう見てもピンクの生地が届く。光沢の加減で色が変わるので、ネット上の写真と実物の色が一致しないのだ。
実店舗のユザワヤやなんたらテーラーもまわってみたが、なかなか理想の赤紫が見つからない。
しかもベロア系はコスプレコーナーにあることが多い。
コスプレコーナーをうろつくここれんね管理人‥。
せっかくなので、買ってしまったピンクの生地で練習がてら巾着袋を作ってみる。ネットでミシンを使わずに接着剤で作るやり方を見つけて簡単そうだったので作ってみた。形にはなった。
巾着袋を作ってみて思ったのだが、こうしてみると理想の赤紫色が見つかってもタロットクロスとしては結構派手で目がチカチカして使いにくいかもしれないなぁと思えてきた。
ここで白のベロアに変更することを考え始め、白のベロアを注文。タロットとクロスが一緒に入る巾着袋も作りたかったので、濃い赤系のベロアも一緒に注文してみた。するとこの最後に買った濃い赤系のベロアがタロットクロスとしても似合いそうな理想の赤紫に一番近かった。アマゾンで買ったダークワイン色だ。
最終的にクロスはこのダークワインで作ることに決めた。
最終的には65㎝サイズのクロスが欲しいのだが、まずはせっかく買った白のベロアで40cmクラスの携帯用を兼ねたサイズで試作してみた。
しかし実際に作り出すと色んな新たな問題が出てきた。基本的にミシンは持ってないのでミシンを使わずに作る方法を色々調べて試作を進めた。ベロアと滑り止め生地の接着に両面接着芯と言うのを使うのだが、これまたアイロンの圧着時間が短いと剥がれやすく長いと生地が傷みやすい。
また作業中の糸くずが宙を舞ってすごい。気が付くと服がキラキラしてビックリした。ベロアから出た銀粉みたいな糸くずがまとわりつくのだ。
クロスも綺麗に出来たと思って洗濯すると皺だらけになってアイロンをかけても取れない。
試行錯誤を繰り返し結局試作のクロスが3枚も出来上がってしまう。色々と難しいものだ。
やっぱり裁縫の基本から勉強した方がイイんじゃないかと思えてきた。
どこか裁縫教室に通おうかと真剣に考え始める。
いやいやちょっとまて!
そもそも私はタロットを極めたいと思っていたのに、なぜ裁縫を極めようとしているのだ!?
餃子が食べたくて靴屋に向かうみたいな話になってきているぞ!落ち着け!
私がトラワレリンネにハマってどーすんだ!
そう考え直し、とりあえずまた巾着袋を作り始める。
巾着袋で自信を取り戻し再びタロットクロス作りに戻る。失敗を繰り返しつつも4枚目の試作でやっと満足いく形になった。
携帯用のクロスはこれでいいだろうと思えたので、いよいよ最終的な65㎝タイプの制作に取り掛かる。
さすがに65㎝タイプは最初の1枚で決めたい。4枚も作りたくない。しかしこれがまた失敗してしまうのだ。
装飾のリボンを付ける前までは完璧だったのに、リボンを付けるとまた皺が出来てしまった。
ここで初めて気づいた。最初の試作でやたら皺が出来てしまったのは洗濯したからではなく、このリボンがアイロンの熱で伸縮するためだったのだ。
もうだめだ。私に裁縫の才能は無いんだ。
闇落ちしつつまた巾着袋を作り始める管理人。
事務所にあった昔のいらないベロア生地の袋を見つけて分解して巾着袋に転生させた。
巾着袋づくりだけはどんどんうまくなってきた。
だめだ!このままではタロットクロスが完成する前に巾着職人になってしまう!
再び自分自身を取り戻し、リボンを接着する前にアイロンをかければ今度こそ成功するはず!そう信じて6枚目となる65㎝サイズのクロスを再び製作。
これが最終型としてやっと完成の域に達した!
ここまでの道のりが長かった。あやうく私の人生が巾着袋で終わるところだった。
そんなワケで、この最終型の作り方を自分用の覚え書きを兼ねて、以下に丁寧に記録していこうと思う。
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前置が長くなったが、苦労の末に完成したタロットクロスがこれだ。
表面の肌触りがよくカードも滑りやすく、それでいてクロス自体が動く事もない。ついでにゴムバンドを付けて収納できるようにもした。
今回私と同様、裁縫が全く未経験だけどタロットクロスはちょっと試しに自分で作ってみたいという方のために書く。
私にとっては知らなかったことだらけで苦労したので、裁縫に慣れている方にとっては常識的なことかもしれない手順も全て書く。それでもまだ私自身が素人なので、抜けている部分は多々あるかもしれない。あまり高度な期待はしないで欲しい。
本格的にしっかりしたものを作りたい方は、裁縫教室に行くなりプロの方にちゃんと学んでほしい。
道具の準備
まずクロス作りに最低限必要だと思った裁縫道具は以下の通り。
最低限必要な道具
- アイロン
ミシンを使わずに作るのであれば必ず必要。アイロン台も。 - あて布
いらない布でイイ。アイロンネットでもよいが、濃い色のベロアはネットに色が付いてしまう恐れもあるので注意したい。 - ハサミ
出来れば普通の工作用ハサミとは別に裁ちばさみも一つあると便利。布が奇麗に切れる。ただし布以外を切ると切れ味が悪くなるので注意。今回は布だけを切る場面が最初しかないので、次のローラーカッターがあればハサミは工作用だけでも問題ない。 - ローラーカッターとカッティングマット
ローラーでカットできるカッター。今回のように接着シートやテープも使う場合は、刃に糊がついてもいざとなれば交換できるメリットがある。 - 定規
長めで、背あるいは全体が金属のモノであれば、カッターでの切断にも使える。私は40cmの金属製のものを持っていたのでこれを使っている。三角定規もあると正方形が描きやすく便利。 - チャコペン
チャコペンは熱で消えてくれるので便利。基本的には鉛筆型でイイと思うが、書きにくい生地もたまにあるのでインク型と両方あると理想的。
あると便利な道具
- 針と糸
基本的には両面テープで行うが、止めのゴムバンドを付ける場合は縫った方が良いので必要。私は小さい緊急用の裁縫セットのもので済ませた。 - 仮止めクリップ
あるいはまち針があると便利。 - 広めの粘着テープ
生地の表面のゴミなどを取り除く用。私はガムテープを使った。
1.材料の準備
まずはタロットクロスを作るための材料だ。
今回は仕上りサイズ65x65㎝とした。その場合の必要サイズとして以下に書く。
- 表生地(クラッシュベロア)80㎝角x1枚
必要なのは仕上りとなる65㎝角なのだが、接着時に多少の伸び縮みするので広めに用意する。今回はクラッシュベロアで制作。自分の好きな生地でイイがストレッチタイプは避ける。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B09Y8K444M/ - 裏生地(滑り止め生地)80㎝角x1枚
必要なのは縁を10㎜折り返すので、仕上り65㎝角の周りに10㎜足して67cm角。
一応ここでは表生地同様に念のため余裕を持たせて80cm角ぐらいで用意しておく。
今回はポリエステル系の薄手の滑り止め生地を使用。これもストレッチタイプは避ける。
https://item.rakuten.co.jp/shugale/666362/
しっかり滑らないようにしたい場合は少し重くなるがゴム系のものもイイ。 今回以下のリンクのものでも作ってみたのだが、中国から送られてくるので届くまでに1週間ぐらいかかった。滑り止め生地については楽天とかで別のものを探した方がイイかもしれない。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07MFX4W7K/ - 両面接着芯70㎝角x1枚
厚みを付けるための一般的な接着芯は片面のみが接着面だが、これは布同士を張り合わせるもので両面が接着面になっている。
表生地同様仕上げよりやや広めに70cm角ぐらいで用意した。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07B9Z14XG/ - 布用両面テープx長さ10m
縁を固定するために10㎜幅のモノを使う。長さは最低10mは必要。20mのものがあれば失敗しても安心ってところか。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07NPXBD1X/ - リボンテープx長さ3m
縁につける装飾テープ。付けたい場合に好みのリボンを。今回は25㎜巾のものを用意した。長さは3mあれば足りる。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0CGZHC7WY/
付けたくない場合はバイアステープでもよい。最初から折り込んである縁用の生地だ。私も40㎝クラスのクロスの方では25㎜幅のリボンは大げさに見えたので最終的にバイアステープにした。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01IF1SWQE/ - ゴムバンドx長さ30㎝
畳んでほどけないようにしたい場合はゴムバンドを付ける。これを付けたかったのも私の自作理由の一つ。今回は20㎜巾のものを用意。最終的に必要な長さは28cm。(40㎝クラスのクロスの方では長さ20㎝が必要)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0BFVPM43Y/
- 剥離シートxA4を3枚ぐらい
これは無くてもよいが、あれば安心なものだ。両面接着芯は今回初めて使ったのだが、失敗して付属している剥離シートをすぐにダメにしてしまった。とりあえずラベルシールなどの残りの剥離シートがあればそれでも代用できる。
私の場合は結局このA4サイズで両面タイプの剥離シートを追加で買った。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0CWTTLRG6/
生地は前もって水またはお湯に浸けて干しておく。
私は最初知らずにそのまま加工していた。気が付くと自分の服がキラキラしてきた。ベロアの銀粉みたいな糸くずが舞ってくっついていたのだ。
飲んでいたコーヒーの表面にも糸くずの膜が出来上がり飲めなくなった。
使っていた裁ちばさみにも毛が生え始め、ローラーカッターで切るとカッティングマットに毛が生えだした。あやうく部屋が全体がキラキラするところだった。
異常に気付いてネットで調べたところ、生地は最初に水通しをするというのを知った。
今は寒いので私は湯に通したのだが、これだけでキラキラ現象はかなり抑えられるようになった。それでも作業中は一応ナイロン製のパーカーを着るようにした。
なお、水通ししてもベロアを切るとハサミやカッティングマットから大量に毛が生える。これはこまめにふき取るしかなさそうだ。一応マットの方は対応策として、間にいらない紙を挟んで切ればマシになることを発見した。
色の濃い生地は色が落ちるので、色が出てこないようになるまで何度か繰り返しお湯を交換して浸けた方が良さそうだ。
色落ちが落ち着いたら軽く絞って乾燥させる。洗濯機があれば洗濯ネットに入れて脱水してから干すのもイイだろう。
乾いたら裏から軽くアイロンで伸ばしておく。
滑り止め生地は熱に弱いものが多いので注意しながら軽く当てる。 特にゴムタイプの滑り止めを使う場合は注意。私は最初あて布を忘れて、ゴムが溶けてアイロンにくっついてしまった。 あて布は必ず必要だ。
生地の必要サイズは、使う段階で現物と合わせてカットすることになるので念のため大きめに書いている。
2.表生地に両面接着芯を接着
表生地を裏向けてザックリで構わないのでチャコペンで仕上りサイズの四角を描く。
書いているうちに歪んだりもするが、この時点では両面接着芯を置くための目安なのでザックリで大丈夫。 ちゃんとした仕上りサイズの四角形は後からもう一度描くことになる。
そして描いた四角を隠すように両面接着芯を上に載せて、ズレないようにクリップなどで仮止めする。
そしていよいよアイロンで接着していくのだが、この両面接着芯は基本的には先に接着したい生地の一つに剥離紙を当てて片面を接着してしまい、あとから残りの生地を両面接着芯のもう片面に接着することになる。
多分薄い生地同士なら、最初から両面接着芯を挟む形で2枚の生地を重ねて一気に接着する事も出来ると思う。
しかし今回は厚いベロアに特殊な滑り止め生地と言う組み合わせなので無難に片面ずつ接着した方が良さそうだ。
アイロン台の上に両面接着芯を重ねたベロア生地を載せて、付属の剥離紙をあてながら端から順番にアイロンをあてていく。
この時アイロンは動かさずに時間が経ったら一旦離して、冷めないうちに剥離紙を剥がして次の場所にズラして置き直し再びアイロンを当てるという繰り返しで接着していく。
できるだけアイロンを当てていない隙間が出来ないようあてていく。
私の環境ではアイロンは中温(綿)で、付属の剥離紙を使って20秒程度圧着させていった。
なお両面接着芯に付属の剥離紙は、ツルツルの面を両面接着芯側に向けて使う。間違えると剥離紙が接着されてしまうので注意が必要だ。 私は間違えないように先にツルツルでない面に「うら」と書いておいたのだが、それでも2回ほどうっかりして剥離紙を接着してしまった。 剥離紙は1枚しかついてないので別で剥離紙を買っておいた方がイイかもしれない。
私は裏表を間違えても大丈夫なように両面剥離タイプのものを買った。 ちなみに剥離紙は使い切ったラベルシールなどの残りの剥離紙でも代用できる。
このアイロンを当てる温度と時間だが、アイロンの温度は130から140度の中温が推奨されている。私の環境では温度は分からないが中温(綿)の目盛りで20秒程度が最適だった。
圧着時間は生地やあて布によっても変わってくるので、事前に切れ端を使って色々テストされる事を強くお勧めする。
だいたい65cm角だと全部で30分から40分ぐらいかかった。
3.ベロア生地を仕上りサイズに切り抜く
ベロア生地に両面接着芯を接着出来たら一旦冷まして、あらためて広げて65㎝角の四角を描き直す。 確認してもらうと分かるが、だいたい生地が伸縮して先に描いた四角は歪んでいる。なのでここで正確に描き直す。
今度はこの四角を基準に切り取るので出来る限り正確に描く。特に直角を出すのが難しく平行四辺形や台形になりやすいので注意。 大きめのL型定規や三角定規があるとイイのだが、私は40cmの金尺しか持っていなくて、あんまりデカい定規を新たに買うのも物々しくて嫌だった。
なので紙でゲージを作ってそれを元に四隅に印をつけて繋いでいく方法で四角を描いた。
一応私の使ったゲージのダウンロードリンクを貼っておく。
https://cocorenne.jp/wpc/wp-content/uploads/2024/03/gauge.pdf
A4サイズなのでダウンロードして実寸でA4用紙に印刷する。 L字に目盛りが描かれているが、これを写真のように順に並べて繋いでいくといくらでも大きな正方形のゲージを作ることが出来る。
ただしプリンターによっては実寸で印刷しても微妙にサイズが違ってくることがある。 私は昔仕事の関係でプリンターやスキャナーを買うと必ず方眼紙をスキャンしたりプリントしてその伸縮率を記録し、図面などを取り込んだり印刷したりする時はその伸縮率をかけて補正するようにしていた。 10年以上前の話になるが当時は家庭用プリンターの中ではキャノンが一番正確だった。
今は他のメーカーもどうなのか分からないが、上のゲージを使う場合は印刷したら一応目盛りが正確かどうか定規などで確認して欲しい。
あと両面接着芯が付いている状態の生地の上から鉛筆タイプのチャコペンを使うとうまく描けなかった。なのでここだけはインクタイプのチャコペンを使った。
四角が描けたらこれを切り抜く。裁ちばさみを使いたいが接着芯が付いているので、工作用のハサミかローラーカッターを使う方がお勧めだ。 ローラーカッターは、いざとなれば糊で汚れても刃だけ交換できるからだ。
ここまで出来たらもう7割は完成したようなものだ。 もし四角が歪んでいたりした場合は、このタイミングで仕上りサイズを小さめに変更し切断し直すしかない。
4.滑り止め生地の接着
滑り止め生地の裏面(滑り止めのない方)の上に、切り抜いたベロア生地の接着面を下にして中央に来るように載せる。待ち針かクリップがあれば仮止めしておいた方がイイだろう。 この状態でまとめて裏返し、あて布の上からアイロンをかけていく。
滑り止めの材質によっては、滑り止めの凸部分があて布に溶けてくっついてしまうことがある。 なのでメッシュのアイロンネットなどは使わない方がイイ。いらない生地をあて布にする。
写真では滑り止めの表面にチャコペンでアイロン位置の印をつけているが、表面が凸凹しているためなのかアイロンの熱だけでは印がすぐには消えなかった。 ちょっと指でこすったら消えてくれた。
薄いポリエステルの滑り止めでは、アイロンの温度は中温(綿)で綿のあて布を使って40秒程度の圧着でうまくいった。 時間もまた全部で1時間ぐらいかかった。
厚いゴムの滑り止めの場合は15秒程度の圧着で、それ以上はゴムが溶けてきた。
滑り止めの接着を終えたらベロア表面を上にして確認。 ベロアのまわり10㎜の所にチャコペンで線を引く。この10㎜は滑り止め生地を内側に折り返す幅になる。
次にベロアとこの線の間に10㎜幅の布用両面テープを貼っていく。写真では各辺で3分割しているが、これは接着する時に順に確認しながら接着出来て楽だからだ。 別に一気に接着できる人は分割しなくてもいい。
テープが貼れたら、それを目安にローラーカッターで4辺を切断。さらに四隅を斜め45度でカットしておく。これは内側に折り返すので重ならないようにするため。
そして各辺を内側に折り曲げて接着していく。
滑り止め生地が縁のようになる。
ようやく形になってきた。これで90%完成したようなものだ。
あとはリボンあるいはバイアステープを付ければ完成だ。
写真では右下にゴムバンドを縫い付けている。
ゴムバンドが不要な場合は、以下を飛ばして手順5に進んで欲しい。
クロスを畳んだ時にほどけないようにゴムバンドを付けたい場合は、ここでゴムバンドを付ける。 布用両面テープでもくっつくと思うが、ここだけは常にテンションがかかる部分になるので、私は手縫いでつけた。
付ける位置は一度クロスを折りたたんで決めるとイイだろう。私の場合は出来るだけタロットカードに近いサイズに折りたたみたかったので、4分の1に折ってから縦をさらに半分に折って、横を手紙のように3つに折る。
すると横幅は65÷2÷3で11cm前後、縦は65÷2÷2で16cm前後となったので、下から縦の半分8㎝の位置に付けることにした。
長さは実際に畳んだクロスに巻き付けて計ってみる。24㎝ほどでちょうど固定できそうだったので、クロスに重ねる深さをリボンに隠れる程度の2cmと決め、合計の長さを24+2+2で28㎝で切断して取り付けた。
なお、細いリボンやバイアステープを使う場合は、滑り止め生地を折り返す前に切り欠きを作ってベロアと滑り止め生地の間に挟む形で縫い付けた方が、表の縫いの部分を隠せてしっかり付けられるだろう。
40cmクロス制作時はバイアステープで作ったので、その時の拡大写真も載せておく。 この場合は滑り止め生地を接着する前に、ゴムバンドを差し込む部分だけ剥離紙などを切り抜いて差し込んでおき、接着されないようにしておかないとゴムバンドを差し込めないので注意だ。
5.装飾部品の接着
リボンテープは折り返した滑り止め生地を隠す意味がある。 なのでリボンが目立つのが嫌な場合はバイアステープと言う最初から折り目の付いた縁用の生地テープがあるので、そちらを布用両面テープで接着するといい。
私の場合は気に入ったリボンが25㎜幅しかなく、65㎝のクロスにはちょうどいいが、40cmのクロスにはちょっとリボンが目立ちすぎる印象があった。なので65㎝のクロスの方にだけリボンを使い、40cmクラスの方はバイアステープで処理した。
リボンについては、かなり伸縮する事に後から気付いた。 私の使ったものはアイロンを当てると2.5%ほど縮んだ。65㎝なら1.6cmほど縮む計算になる。
最初これに気付かず初期の試作クロスは縁部分に皺が寄った。これで落ち込んで巾着袋を無駄に増やしてしまった。
なのでリボンは先に充分にアイロンをかけて伸縮させておく。 そして裏面に布用両面テープを貼る。私は10㎜幅の両面テープを両端に寄せる形で貼ることにした。
中央を基準に柄の位置を決めると角の模様も綺麗になる。中央から両面テープで接着して、端部分はまだ接着せずに写真のように交差させる形で置いて位置を決め、重なった部分を45度に切断して合わせてから接着する。
これでようやく完成だ。
早速使ってみる。とても心地よく、滑り止めも効いてクロスも基本的に動かない。 やっと完璧なクロスが出来た。
しかしこれでクロスも6枚も出来上がってしまった。 どう使い分ければいいんだ‥。
滑り止めが「基本的に動かない」というのは、力を入れて意図的に動かそうとすると一方向だけ動いてしまうからだ。
これがなぜか一方向だけ動くのだ。縦2方向だけ動くとかなら分かるが、なぜか奥方向には動くが手前方向と左右方向には動かないみたいな感じなのだ。
滑り止めの凸の並びに関係してそうだが‥謎だ。
まぁ、カードをシャッフルする時などは、全く動かないので問題ない。
今回の6枚目はポリエステルの薄手タイプで作ったのだが、1つ前の5枚目の時はゴムの滑り止めで作った。ゴムの方は意図的に動かそうとしても全方向全く動かなかった。
動かないことを重視したいなら、やはりゴムの滑り止めの方が確実に動かない。
ただゴムタイプは薄手のポリエステルに比べるとややゴツくて重い。
一応滑り止めの種類ごとの特徴を表にすると以下のようになる。
ベロアクロス※全てゴムバンド付仕様 | 65㎝角ベロアクロス完成時の重量 ※()内は40㎝角 | 滑り止め効果 ※意図的に動かす場合 | 洗濯 ※洗濯しなければ共に問題なし | ベロア生地圧着時間 ※剥離紙使用 | 滑り止め生地圧着時間 |
---|---|---|---|---|---|
ポリエステル滑り止めタイプ | 161g(64g) | 〇:力を入れると一方向だけ動く | 〇:皺はほぼ消せる | 20秒 | 40秒(綿のあて布使用) |
ゴム滑り止めタイプ | 192g(75g) | ◎:力を入れても全く動かない | △:皺が消えにくい | 20秒 | 15秒(アイロンネット使用) |
皺はアイロンをかければ気にならないかもしれないが、洗濯せず濡れた布で表面を拭きとるだけの方が見た目の綺麗さを保てそうで無難な気はする。
私は65cm角も40㎝角もポリエステル滑り止めタイプのクロスの方をメインで使い始めている。
クロスは無事に完成したが、その頃には巾着袋も大量に出来てしまい、他にもポーチやらファスナー付きケースなど色んなものが出来上がっていた。
もう何を入れて使えばよいか分からない。
せっかくなので自分用に描いたクロスや巾着袋の図面もアップしておこう。
https://cocorenne.jp/wpc/wp-content/uploads/2024/03/plan.pdf
ファスナー付きケースの図面も付いているが、これは試作中なのであまり参考にしないで欲しい。タロットやクロスをまとめて収納できるファスナー付きケースも欲しくなってきて、今試作中なのだ。
ケースは特に縁のカーブが両面テープでは難しかった。やはりカーブ付きのケースは縫うしかなさそうだ。
そうなるとミシンもやっぱり欲しくなってきた。
いや、それともここまで来たら手縫いを極めるか。
そうだ手縫いを極めよう!
こうして管理人は、何か大切な事を忘れているような気がしながらも、裁縫を極める道を歩み始めるのだった‥。
つづく?
※追記24.03.30:大量に出来た巾着袋は、心応理講座を修了される方の中で希望される方にプレゼントすることにいたしました。(第8回を再受講される方も)
ご希望の方は心応理の講座参加時にお申し出ください。実物を確認してもらった上で確定させていただきます。数に限りがあるので無くなり次第終了します。